養生医学

腹水、むくみの原因

2017年01月07日

 

○ 腹水

 心臓病、腎臓病、肝臓病の時に起こります。

 心臓病では、心臓のポンプ作用が衰えてきたときに、心不全になり、肝臓も腫れ、腹に水も貯まってきます。弁膜症、心筋疾患のある心臓病のときなどがそうです。また、心臓に血液が戻るのをさまたげられているような状態でも、肝臓・脾臓などが腫れ、腹水が貯まります。収縮性心膜炎などの場合もそれです。

 腎臓病では、ネフローゼのとき腹水が著しく出ます。ネフローゼのときはむくみのわりに全身状態は良く、むくみが出てはじめて気づくというような場合も少なくありません。

 門脈系の圧の高いときも腹水が生じます。肝硬変、脾臓病などでみられます。横向きに寝かせると、腹の中の水が移動するのでかたちが変わります。横向きのとき、下になった側がふくれて飛び出します。

 腹水が多くなると、横にしても水が移動できなくなりますので、あまりかたちが変わりません。

 

 肝硬変(足のむくみはない)、ネフローゼ、慢性腎炎、肝臓ガンなど。

 陽性腹水:お腹が温かい。

      肝硬変の腹水は、水だから透明。

      小豆鯉、第一大根湯。里芋パスター、青菜パスター。

  小豆鯉:小豆2合、鯉の洗い半匹分、5合の水で3時間煮る。

      1日3回分。

      小豆、鯉ともにKが多い。

      2~3日はお小水が少ない。3~4日目より大量に出る。

 陰性腹水:お腹が氷のように冷たい。

      肝臓ガンの腹水は、血液の崩壊だから黄色い。

      そばパスター。肝臓ガンに小豆鯉は危険。

 

○ むくみ

 △むくみ:血液が濃すぎ、血液が酸化している。

      朝方眼が腫れ、夕方足にむくみがくる。

      第二大根湯、うすい玄米スープ、小豆スープ。

      無塩の鯉小豆。

      顔が浅黒い。

      朝方冷える。

       ビタミンC前駆体を含む小豆を摂る。

       腎臓、膀胱を温めながら利尿させる。

   主食:玄米、赤飯、うどん、そうめん、お好み焼き。

      重症の人、大根卸入玄米スープ。

   味噌汁:麦みそ、米みそは使用禁止。

   副食:陰性な物、一時的に無塩食を実践。

   手当:第二大根湯、うすい玄米スープ、小豆スープ。

      無塩の鯉小豆。

 

 ▽むくみ:心臓の働きが弱く、末端の血液循環、新陳代謝が悪くなった時。

      血の気がなく、末期の心臓病。

      朝、手足の甲がむくむ。

      顔が青白く、透き通る。

      梅醤油番茶を飲ませながら、第二大根湯。

      干柿のヘタ入玄米スープ、柿のヘタを煎じて飲む。

      薄い玄米スープ(塩味もうすく)。

 人工透析:古塩(静脈血)抜かず、イオン化Na(動脈血)を抜いている。

  顔色がどす黒くなってくる。

 

○ むくみの見分け方

  心臓 足の甲、手の甲。頸静脈の怒張。

     皮膚が透き通る白さ、顔色がない。。

     干柿のヘタを煎じて飲む。玄米スープ。

     足先に生姜湯シップ。

  肝臓 肝硬変:腹水、臍がなくなる。

      静脈が浮き出る。くも状血管種。

      小豆鯉と第二大根湯、4日目ぐらいから尿が出る。

      里芋パスター、青菜パスター。

   肝臓癌:腹水 そばパスター。ヤンノー、薄い玄米スープ、薄い葛湯。

  腎臓 朝、起きたときに顔のむくみ。

     夕方、足がむくむ。靴が履けない。足が重い。

    ▽のむくみ

     肩こりがない。冷え性

     ヤンノー、小豆の煮汁。

    △のむくみ

     肩こりがある。冷えがない。

     動物性蛋白の摂りすぎ。

     第一、第二大根湯、野菜スープ、小豆鯉と第二大根湯。

    腎臓のむくみには足の裏、勇泉を揉む。

          勇泉に里芋パスター、曼珠沙華の球根を貼る。

 

○ 鼓腸

 腹が大きくなる原因の1つに、腸のガスが多くなる状態が挙げられます。腹がはり、軽くたたくとポンポンと鼓のような音がします。

 急に起こって激しい腹痛を伴うときは、急性腹膜炎、腸閉塞や食中毒などが考えられます。

 習慣性便秘など、はっきりした病気がなく、腹がはって困るというような場合は、便通をととのえてみて、よくなるようなら心配はいりません。よくならないときは、医師の治療を受けなければなりません。