ミルク育ちは正常?
産院では母乳育児かミルク育児かで大きく揺れています。
中日新聞(平成20年6月4日)に「母乳育児による栄養不足は、重症黄疸や低血糖につながる」と警鐘を鳴らしています。
○ 母乳の質、量は食生活で左右される
自然界の動物は母親の母乳が出なければ、その赤ちゃんは死に直結し子孫を残すことは出来ません。
どの事例も赤ちゃんの体調、体重に充分に観察し、適時ミルクを飲ませることを勧めています。確かに赤ちゃんの体調を観察することは大切です。しかし、正しい穀菜食を実践すれば母親の体調、母乳の質が良くなり、赤ちゃんの体調も順調になります。
母親が受胎する前から正しい健康管理で受胎し出産すれば、自然に正しい母乳で、量も不足することはありません。母乳は赤ちゃんが成長すると共に濃度も高くなります。
その点で西洋医学の研究する視点、方向を間違えているから混乱状態を招いています。母乳の質、量は食事で左右されることを認識するべきです。
○ Caは骨、Mgは脳を発達させる
又。牛は1年で大人になります。それだけ早く体が大きくなるために牛の乳には骨を作るカルシューム(Ca)を多く含んでいます。
人間は1年かけてようやく歩くことが出来ます。しかし、この1年の間に知能が発達します。そのために人間の母乳には知能を発達させるマグネシューム(Mg)を多く含んでいます。
要するに、母乳には、動物それぞれの種に合った成分を含んでいます。それを無視して種の異なる母乳を飲んで心身共に健康で、すこやかに赤ちゃんを育てることは出来ません。
○ カゼインを消化する酵素を東洋人は持っていない
もう一つ、牛乳に含まれる蛋白(カゼイン)は、人間の消化器官で消化されるのでしょうか。それと牛乳に含まれるカルシュームが人間の骨の形成に役立っているのでしょうか。
新谷弘実著「病気にならない生き方」で、「牛乳ほど消化の悪い食物はないと言っても過言ではない。牛乳に含まれる蛋白質の約8割を占める「カゼイン」は胃に入るとスグ固まってしまい、消化がとても悪いのです。又、牛乳の脂肪は酸化し、蛋白質は高温で変質し、酵素は死滅している。ある意味で最悪の食物なのです」と書いておられます。
特に東洋人はカゼインを消化する酵素を持っていないため。冷たい牛乳を飲むと下痢するのが健康体です。「明治時代には下剤として用いられていた」とも聞いたことがあります。
○ 牛乳中のCaはイオン化されない
もう一方の、カルシュームも人の骨を形成するのに本当に役立ってはいないのが現実です。
その点でも「病気にならない生き方」の中で「牛乳を沢山飲んでいる世界4大酪農国のアメリカ、スウエーデン、デンマーク、フィンランドの各国で、股関節骨折と骨粗鬆症が多いのはこのためです」と書いておられます。
牛乳を飲む習慣のない時代の日本には、骨粗鬆症はありませんでした。厚生労働省発表によると「昭和10年の牛乳摂取量を1とすると、平成6年には27倍を摂取しています」。それにもかかわらず、骨粗鬆症は急増中で、子供の骨折
も増えています。
現在でも、厚生労働省、西洋医学、西洋栄養学では、牛乳の飲み方が足らないから骨が弱くなっていると訴えるのはナゼでしょうか。
これが分析化学の欠点であり、恐ろしさです。食生活の変遷と病気の患者数の推移の関係を研究するべきです。
○ 植物性食品中のCaはイオン化される
要するに海藻、大根葉などの植物性食品に含まれるカルシュームはイオン化し、骨、葉などの形成に役立ちます。しかし、牛乳の中に含まれるカルシュームはイオン化されないため骨とか血管内に沈着し、骨とか血管などを固くして老化を早めています。肉食動物は短命で、草食動物が長生きをしている原因の一つです。
○ 市販の牛乳は遠心分離器で細胞を破壊
その上、市販の牛乳は、水増しし、遠心分離器で細胞を破壊し、攪拌し、均等化しているため、空気で脂肪が酸化し、過酸化脂質を作っています。
又、遠心分離器で細胞を破壊するのは陰性にしています。その上高温で処理され酵素がほとんど失われています。
○ 異種蛋白はアレルギーの最大原因
牛乳中の蛋白は消化しにくい上、酸化変質し、細胞に沈着するためアトピーなどアレルギーの原因の一つになっています。砂糖、蜂蜜などと共に牛乳を台所から排除するとアレルギは半分以下になります。戦後の牛乳、肉卵、砂糖の消費量と並行してアレルギー、生活習慣病が急増しているのを見れば理解出来ます。
その点でも「病気にならない生き方」の中にも「牛乳、乳製品を摂りすぎるとアレルギー体質をつくる可能性が高いことが明らかになっています。妊娠中の母親が牛乳を飲むと、子供にアトピーが出やすくなるという最近のアレルギー研究とも一致しています」と発表されています。
「過酸化脂質を多く含む牛乳は、腸内環境を悪化させ悪玉菌を増やし、腸内細菌のバランスを崩します。その結果、腸内には活性酸素、硫化水素、アンモニアなどの毒素が発生します」とも言っておられます。
○ 初乳を飲ませる
初乳には脂肪分が多く胎便を出す作用があるが、最近の産院では初乳を飲ませず、砂糖水を飲ませるから胎便が出ない。この胎便を出すことにより免疫力を高めることが出来ます。
授乳間隔は、最初1~2時間おき、徐々に3~4時間おきになる。
○ 母乳不足の対応
主食中心の穀菜食を実践すれば本来必要な母乳は出ます。しかし、普段甘い物、果物、生野菜、酢の物、清涼飲料水を摂っている人は、血液が少ないか、水っぽくなって母乳は出来ません。
反対に動物性食品を摂りすぎていた人は、血液が酸化し、血管が硬くなるだけでなく、乳腺が詰まり母乳が出ません。
前者は陰性の母乳不足だから玄米もち、赤飯、鯉こくなどを食べ造血することが必要で、後者は陽性の母乳不足だから第一大根湯、りんごなどを摂り血液の流れを良くし、乳腺に詰まっている酸化物質を溶かす必要があります。
母乳不足の目安は、いつまでも乳房を離さないか、離してもスグ欲しがる時は、母乳不足か母乳が薄い時。
大便、お小水の状態が体調を表します。
大便:2~3回、時として3~4回、黄色か黄土色。
お小水:6~7回、或いは10回程度。
母乳児は、体が引き締まっているが、ミルク育ちは水太りタイプになりやすい。
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