養生医学

梅雨から盛夏にかけての穀菜食

2017年01月07日

 

○ 四季の違い

 春:芽  :ビタミンC、K、水分が多い。野草には苦味の陽性もあります。

       ジャガ芋の芽(紫色)は猛毒。

 夏:茎、葉:ビタミンC、K、水分。

   実  :果菜、果物:ビタミンC、K。

 秋 実が黄色になる:米、栗:ビタミンA、ビタミンDが多くなる。

   紅葉した後の実:良質なデンプンが多くなる。米。

 冬     秋から三大栄養素の中でもデンプンをしっかり摂る。

   穀類、根菜:澱粉を蛋白、脂肪に替える。

         この脂肪はあまり酸化しない。

 

  ※ 春苦味、夏酢の物、秋辛味、冬油物。

 

○ 春:酸味

 主食:ご飯、うどん。

 冬に蓄積した陽性な老廃物を除去する。

 副食:新芽、つみ菜、間引き菜、たけのこ、野草。

    野草の天ぷら、青菜の胡麻和え。青菜の酢味噌和え。

 苦味:野草は陰性だから裏に陽性な苦味を持っている。

 野草の天ぷら、青菜の胡麻和え。青菜の酢味噌和え。

 果物:甘夏、夏みかん、イチゴ。

 

○ 梅雨時

 主食:ご飯、うどん、ひやむぎ、そうめん。

    釜揚げ、軽く煮込むか、かけ。

  夏バテ防止に甘酒が江戸時代には飲まれていた。

 副食:葉菜、玉ねぎ、季節の青い豆。

 果物、果菜:さくらんぼ、瓜類。

 

○ 土用:甘い

 主食の代表の玄米が美味しく食べられるのが健康な人。

 土用の餠。

 野菜の天ぷら、てっか味噌。

 

○ 盛夏:苦味

 太陽の日差しが強く、体温に近い真夏にはカロリーを必要としません。だから、冬に日照時間の短い時に育った麦が夏の主食として最適です。しかも、うどんではなく陰性なひやむぎ、そうめんが美味しく食べられ、体を冷やします。

 エネルギーはあまり必要としないから、脂っこい物は必要ありません。時折野菜の天ぷらを食べる程度で充分です。

 但し、塩は汗と共に排泄されるから、美味しい塩味か、一味薄目で食べて下さい。体質によって異なります。しかし、極端に減らす必要はありません。体調を見ながら塩味を決めて下さい。

 主食:ごはん、ひやむぎ、そうめん。

    ざる、もり、但し、陰性な人はかけ・軽く煮込む。

 副食:葉菜、キュウリ、季節の青い豆、ナス、トマト、ピーマン。

    サラダ、塩もみ、酢の物。

 果物、果菜:スイカ、瓜類、桃、梨、ぶどう。

 

○ 夏風邪

  鼻水を出して体(上半身、全身)がだるい。元気がない。

 血液循環が悪く、お腹が冷え胃腸の働きが悪い。▽

 原因:陰性食品の摂りすぎ。

 症状:感冒と同じ、細菌(桿菌、生き物)。腸の冷え、▽

    熱がないか、37℃代、鼻水、鼻づまり、咳、痰、くしゃみ。

    風邪を引くのは、気管支の粘膜が弱い。▽

    しかし、咳は△、気管支の緊張。

 治し方:ねぎ味噌湯、梅干しの黒焼き入くず湯(ネギ入)、梅醤油番茶。

     37℃代の熱の時:味噌おじや(長ねぎ、干椎茸入)。蓮根料理。

     37℃以下の熱:味噌おじや(長ねぎ、油揚げ入)。蓮根料理。

 

○ ビル内冷房病

 冷房病は、冷房が強く効いたエリアに長時間いた後、外気温にさらされることを繰り返したときに自律神経の機能不良で血行が悪くなり、体の末端まで血液がうまく流れなくなるために起こります。

・原因:人間の体温調節をつかさどる自律神経は、5℃以上の急激な気温変化に対処できないため、それが繰り返されると、体温を下げる交感神経と体温を上げる副交感神経のバランスに異常をきたし、自律神経失調症類似の症状となります。

・症状:体の冷え、むくみ、疲労感、肩こり、頭痛、神経痛、腰痛、腹痛、食欲不振、便秘、下痢、頻尿、不眠、鼻炎、月経不順などがあります。

・対策:自律神経の機能を整えるために、規則正しい生活、ストレスの回避、禁煙など。 

    冷房を弱くし、外気温との差を5℃以内にし、冷風が直接皮膚に当たらないようにする。 

    軽く汗をかく程度の運動をし、体温調節機能を刺激する。 

 

○  食中毒

 穀菜食の家庭ではない。

 西洋医学の予防対策 危ない家庭の医学

  魚貝類を調理する時は、まな板、包丁を良く洗う。

   加熱して食べる。

・急性中毒

 さくらの皮を煎じて飲む  強アルカリ

 食べた魚の黒焼きを頓服  極陽性

 第一大根湯、       殺菌、蛋白分解

 胃に内容物がある時:塩番茶、醤油番茶を飲ませて吐かせる。

 陽性便秘で動物性食品を食べ激痛:ごま油の頓服。

・慢性中毒

 ドクダミ茶。緑茶。

 大根料理。

 陰性の便秘には塩湯浣腸(体温程度)。

 

○ 熱中症:日射病、熱射病の総称を言い、高温の場所で起こる熱による障害です。

 日射病:太陽光線を直接受け長時間スポーツ、労働をして体温が上昇して起こる症状。

     屋外 70%、屋内 30%。

 熱射病:高温多湿の車内で放置したり、ビニールハウス内、暑い室内で労働して体温が上昇して起こる症状。日当たりが良く、風通しの悪い鉄筋コンクリートの部屋では、体が弱っていると部屋に居るだけで熱射病になることもあります。

 脱水症状:汗が出るときに熱を奪い体温調節をして暑さをしのいでいますが、汗と共に塩気が抜け、汗が出過ぎる状態を言う。

 

 血液がキレイで塩分濃度が適正であれば、部屋の温度が上がっても体温の上昇が押さえられ発汗も少ない、しかも血液の流れが良くなるから体温の放出もスムーズに行われます。炎天下でも最初に汗を出したら、後はほんのり出るのが理想です。

 水は0℃で凍りますが、海水は0℃では凍りません。血液も塩気が効いていると外気温に左右されにくい。また、血液は塩気があるから流れます。

 反対に陰性食品を摂り過ぎると塩分濃度が低くなり、水分を保持する力が弱く発汗が多くなり、ますます脱塩状態と体内温度が上昇し、体力を消耗します。

 体内温度が39℃以上になると危険です。

 主な症状はめまい、失神、熱けいれん、脱水症状など。

 

○ 汗の出方 ためしてガッテンより

 ・いきなり型:若い人に多い。

  普段運動をしていない人。

   最初はそれほど汗を出さないが、出だすと一気に大量の汗を出す。

   大粒の汗を多く出すと体温が上昇する。

    スポーツ部の学生

   普段から汗を出すのに慣れているから、徐々に汗を蒸発させている。

   流れる汗が少ないから、体温の上昇が少ない。

     蒸発する汗は、体温を下げる。△な汗。

   蒸発しない汗は、体温を上げる。▽な汗。

  熱中症予防対策

   西洋医学:水分、塩分をこまめに摂り、普段から体を動かし汗を出す。

   食  養:濃いキレイな血液であればそれほど水分補給をしなくても良い。蒸発する汗を出す程度の水分補給が適量です。

        摂るときは温かいお茶で、一緒に塩分も少し摂る。

 ・ジワジワ型

  高齢者に多い。

  特別なことをしていない。

  日当たりが良く、風通りの悪い部屋の床40℃以上になる。

  暑さを感じにくい。温度感覚の低下が見られる。

  暑さに気が付きにくい。汗の減少。

  塩は陽性で下半身に蓄積され組織細胞、血管、皮膚などを硬くし、高齢になると下半身の汗の出 が悪くなります。

   汗の差:顔、腕は差が少ない。

       胸は青年の1/2。

       足は青年の1/5。

   喉が渇きにくいから、こまめに水分を補給する。

   穀菜食を実践して血液循環が良ければ心配はない。

   塩は陽性で下半身に蓄積され組織細胞、血管、皮膚などを硬くし、高齢になると下半身の汗の  出が悪くなります。

 

○ 熱中症予防対策

 熱中症の手当:風通しの良い木陰に寝かせる。

        衣服を弛める。

 西洋医学手当:水は少しずつ。冷たい水(常温程度)。

        首筋、両脇、足の付け根を冷やす。

 食養手当て法:頭部に豆腐パスター、青菜パスター。

        後頭部にキャベツ、胸に里芋パスター。

        醤油番茶、梅醤番茶を飲ませる。

        頭に生姜油をすり込む。

        霧吹きで冷たい水蒸気をかけ扇ぐ。

 ☆ 真夏のシャワーの使い方

  冷たいシャワー    直後体温が下がる。 5分後体温が元に戻る。

  温かいシャワー    直後体温が上がる。 5分後体温が下がる。

  飲み物も同じ状態になります。