少食少飲法(半断食)
◎ 少食少飲とは
少食少飲法は、その人の体質、症状に合わせて普段食べている量の1/3~2/3程度の食事量で、よく噛み(1口80~100回)、水分量をなるべく少なくし、キレイな濃い血液を造り、中庸の条件を整え、家庭で働きながら体質改善を行う生活法です。
少食を実践するには、食べることを忘れ、生きる目的を持つ。
◎ 少食少飲と断食の違い
断食は、昔悟りを開く手段として神社で行われていた。しかし、断食で病気が治る事例が現れ、病気治しを目的とした断食道場が出来た。
しかし、近年は、ガンなどの貧血の重病人も多く事故が起きて閉鎖した断食道場が多い。
1.造血出来ない。完全な絶食だから、陽性タイプの人には、ある程度有効。
ガンなど貧血の消耗性疾患の人には危険が伴う。
1.チビチビではあるが水分量の制限がない。水分量が多いと老廃物を出すことが出来ない。
水分量が多いと赤血球が水ぶくれとなり酸素、栄養素、老廃物を運ぶ力が弱くなる。
1.排毒反応が出てもほとんど放置、便が出ない時に味噌パスターはある。
1.運動を取り入れていない。ゴロゴロ寝ていることが多い。
1.復食に失敗する例が多く、時には死に至ることがある。
断食直後の腸は赤ちゃんの腸と同じと考え、徐々に復食しないと出血することがある。
断食は、3日間程度で徐々に減食し、下剤を飲み便を出し、本断食は1週間~1ヶ月、復食は最初重湯、お粥と徐々に固形物にし、食べる量も少しづつ多くする。普通は本断食の日数と同じ期間で普段の食事量に戻す。
断食中は、チビチビ生水だけ飲み、ゴロゴロ寝て、反応が出ても放置し宿便が出るのを待つだけ。
宿便は、食べた物の便ではなく、絶食の時に腸内にある汚れた血液、粘液、細菌の死骸、組織細胞の代謝産物など。
◎ 少食少飲の目的
少食少飲の目的は、キレイな濃い血液を造り、栄養素、酸素を全身の組織細胞に届け、末端に蓄積されている老廃物を押し出し、体質改善を図り、心身共に健康な体を作り幸福な人生を送ること。
キレイな血液を造るには、機能低下している胃腸を出来るだけ休め、消化器の働きを回復させると共に宿便を抜くための一つの生活法で、断食より安全でより効果の大きい体質改善法です。
最近では、動物性蛋白摂取過多で肝臓病、高血圧などの陽性な人も多いが、反面清涼飲料水、コーヒー、ビール等のアルコール及び砂糖、ハチミツ等の入ったお菓子の摂取も多く陰性な人も増えています。たとえばガン、貧血、低血圧等の陰性病には断食は危険を伴うことがあります。
その点、少食少飲は、主食を少しづつ食べ造血し、組織細胞の老廃物を押し出し、細胞自信も新しくするから効果が大きく、安全性も高い。水飲み断食より優れ、危険度も少ない。
水分もなるべく少なくし、キレイな濃い血液を造り酸素、栄養素を多く運び、老廃物の除去作用を高めることが必要です。
但し、口が渇いても無理に我慢することなく、ガブ飲みしないことが原則で、少食で良く噛めば自然に飲み物も少なくなります。
◎ 少食少飲の実践
正しい食養、少食、良く噛むこと、適切な水分量。運動。
主食の種類は体質、その時の症状に応じ玄米ごはん、玄米がゆ、玄米クリーム、玄米スープ、うどん、そうめん、ひやむぎ、葛の固練り、葛湯、りんごの葛練り、お好み焼き、日本そば、そばがき等です。極陽性の人にはりんご、大根おろしだけのこともあります。
食事量は、体質、症状により異なりますが、普段の食事量の1/3~2/3程度です、
例 玄米 40~80g
麺類 30~50g
玄米粥 茶碗 1杯程度
副食は、玄米がゆ、玄米クリームの時には梅干し、昆布の佃煮、てっか味噌、油味噌、ねぎ味噌、生姜味噌等にたくあん、即席漬け程度。
玄米ごはんの時にはその他の副食を添えます。但し、キンピラ、ひじき蓮根のようによく煮しめた(加熱と言うエネルギーと塩気を十分に吸収した)副食は主食の1/3まで、野菜炒め、おでん、天ぷら等のように短時間で調理し水分の多い副食は1/2~同量程度となります。
◎ 排毒とは
食養の立場では、すべての病気、症状を健康になるための排毒現象と受け止め、その症状が陰性の排毒か、陽性の排毒かを見極め、その状況に適した中和剤となる飲物、食べ物を摂れば症状は軽減します。そして、排毒が一段落すれば症状が消え、病気も治癒し体質改善が出来ます。
但し、排毒しきれない時には死となります。要するに病死と言うことです。
通常の排毒は、大便、小便、発汗、呼気、舌苔、痰、涙、目やに、鼻水、耳あか、おりもの、生理の血等様々な形で排出されます。
しかし、一般の食事をしている時の排毒症状は、体質改善のための排毒反応ではなく。間違った食事をしている限り続きます。一見良くなったように見えても奥に閉じこめただけです。それゆえ薬、注射で排毒症状を抑えると体質はかえって悪くなります。
陰性の排毒 白い(透明、緑)痰、白い(緑色、紫を帯びた黒色)舌苔、口渇、甘酸っぱい口臭及
び体臭、微熱、涙、上瞼の目やに、鼻水、頻脈(脈が弱い)等。
陽性の排毒 黄色い痰、黄色(茶色、茶褐色、赤味を帯びた黒色)の舌苔、口渇、動物性蛋白の腐敗したような口臭、体臭(典型的なのは腋臭)、発熱、頻脈(脈がしっかりしている)。
◎ 少食少飲による排毒反応
少食少飲を実践すると、キレイな血液になり全身の組織細胞から老廃物が溶け出す事を排毒反応と言います。
最初に体がだるい、重い、眠い等の症状が大半の人に現れます。その後人によって異なりますが、頭痛、関節痛、発熱、頻脈、下痢、便秘、発疹、体臭等様々な反応が現れることがあります。
陰性反応 上半身とか全身がだるい、重い、眠い、細かいことが苦になって眠れない、口臭、吐き気、微熱、頻脈(脈が弱い)、白い舌苔等の症状です。
このタイプは午後から夕方になると疲れる。
陽性反応は腰とか下半身がだるい、重い、肩、背中のこり、イライラする、神経が高ぶって眠れない、発熱、口渇、頻脈(脈がしっかりしている)等の症状です。
こちらのタイプは、夕方から夜になると元気になる。
◎ 排毒反応の対処
少食にしても口が渇き大量の飲み物を要求するときは、体質症状に合わせた飲み物で本人が美味しく飲め、その後体調が良くなるものを選ぶ。
指導者から指示があっても本人が美味しくないもの、飲んだ後或いは翌日体調が悪くなった時にはその飲み物はストップし、他の飲み物を捜すこと。
陰性な排毒反応には醤油番茶、梅醤油番茶、大根おろし入梅醤油番茶、塩番茶、玄米スープ、葛湯、ヤンノー、タンポポコーヒー、卵醤等。
陽性な排毒反応には第一大根湯、第二大根湯、しいたけスープ、野菜スープ、もやしスープ、ねぎ湯、りんごジュース、みかんジュース等を適宜摂ること。
カロリー過多、塩分過多の陽性な症状の時には上記の飲み物を飲むと供に白い野菜を多くするか、陽性な玄米を減らし、陰性な麺類を多くする。状況によっては一時的に麺類だけですませる。
症状の陰陽が分かっている時には、その症状に対応する飲み物の中から本人が飲みたいものを選ばせ、陰陽の判断が決定出来ない時には陽性な飲み物からテストします。もし、陰性な状態の時に陰性な飲み物を飲ませると体力を消耗し危険な状態になるから要注意です。
もう一つ、陽性な症状で陰性な飲み物を摂らせる時には野菜を使った飲み物を優先し、それらが効
かない時に果汁を使います。
◎ 舌苔について
腸内の毒は大便、小便として排泄されますが、胃、小腸(十二指腸)の毒素は舌苔として出します。舌の中央より前は胃、中央より奥は小腸の状態を現します。
陰性な舌苔 白い時には塩気不足で醤油番茶、梅醤油番茶等を飲ませる。紫からくる黒い舌苔は極
陰でガンの末期等に現れます。
陽性な舌苔 黄色、茶色、黒褐色で、第一大根湯、シイタケスープ、野菜スープ、りんごジュース、みかんジュース等を飲ませます。赤からくる黒い舌苔は極陽性です。
◎ 宿便とは
宿便は、腸の粘膜に付着した古い便と、全身の組織細胞に入り込んだ老廃物のすべてを言います。前者の宿便は、少食少飲を1~2週間実践すれば比較的楽に出ますが、後者の組織細胞に入り込んだ老廃物は簡単には排泄出来ません。気長に根気良く穀菜食を実践し、キレイな濃い血液を造り老廃物を押し出すと共に組織細胞を入れ替える以外に方法はありません。
普段の量を食べていても、体質に合わせた穀菜食を実践して、飲み物を控えお小水の回数を3~4回程度に保てば宿便は徐々に出てきます。便の先端の黒いものが宿便です。
要するに水浸しの血液では酸素、栄養素を運ぶ力、細菌、ウイルスに対する抵抗力が低下するし、老廃物を除去する力も衰えます。
陰性な宿便 白色(一時期胆汁が出ていないとき)、薄い黄色、緑色で粘液性(陰性のガン)の便。粘液性の緑便の場合は宿便を出して力尽きることがあります。紫からきた黒い便は▼でガン患者。
陽性な宿便 黒褐色。コールタールのようにドロッとした便から、ころころの便もあります。
ピンク色の便、リューマチ。
宿便が移動するときに激しい痛み。
宿便が抜けたときには良い夢(正夢)。
過去の夢、その当時に食べたものが溶け出している。
宿便を抜くとご飯一粒で唇がピンク色になる。
仰向けになり5分以内に熟睡し、朝まで寝返りせず、寝言、歯ぎしり、いびきがなければ血液がキレイで健康。当然、蚊などの虫、細菌に襲われることはない。
蚊など虫、細菌、ウイルス、ガン細胞は汚れた酸化した血液がエサ。
最近の若い人は、宿便を出す体力がない。醤油番茶、梅醤番茶を飲ませる。
臓器の悪い側を下にして寝る。
男は、動物性食品で肝臓を悪くするから右を下にして寝る。
女は、甘い物で膵臓を悪くし左を下にして寝る。
◎ 運動をすること
体質改善の効果を確実に上げるには、正しい食養を実践するだけでなくウォーキング等の運動を行い、血液循環を良くし、新陳代謝を盛んにすることが大切です。末端の組織細胞の老廃物を押し出すには、正しい食養の実践と運動以外にはありません。
ウォーキング、山歩き、自転車、ジョギング、テニス、水中歩行、水泳等のスポーツ、雑巾がけなどで気持ちの良い汗を出す程度の運動量が必要です。
◎ 少食少飲のできる人、できない人の違い
少食が出来る、出来ないには2通りあります。
一つには体力的に少食が可能か、どうか。
もう一つは体力はあるが、暴飲暴食が止められない。
☆ 体力的に少食が可能か、どうか?
体力的には、どなたでも実践する意欲があれば、危険が少なく、比較的楽に徐々に家庭で宿便を抜き、体質改善を行うことが可能です。
その人の体力、症状に合わせ主食を選び、食事量も普段の1/3~2/3、期間も3~4日或いは1~2週間で行います。体力のない人は、短期間実践し、少し期間を空けて繰り返し行えば問題ありません。
問題は、少食少飲を実践するのではなく、食べさせたくても食べることが出来ない人です。 特にガン等の陰性な病人の末期で食べられない人は、食養の手当て法で食欲が徐々に戻れば良いが、食欲が出なければ回復は困難です。
☆ 精神的に少食に耐えられない。
食欲が強いと言うのは陽性過多で、ある意味では有り難いことです。衰弱して食欲が完全に落ちている状態より、打つ手はいろいろあります。とは言え食欲を抑えるのは容易ではありません。
1.大食の人は、よく噛んでいない。澱粉をよく噛んで唾液を充分に混ぜて食べると満腹感が味わえ、消化、吸収がスムーズになり、体が満足するから欲求不満も解消できる。
澱粉の消化酵素はアミラーゼは唾液の中にあり、口で消化されます。胃では重荷蛋白質が消化され、澱粉は消化されにくい。それだけによく噛むことが必要です。
1.食欲があるのは、陽性で胃酸が多く出ているから、野菜の水炊きの無塩食で脱塩し徐々に食欲が落てきます。しかし、中には筋骨タイプの陽性過多で胃が収縮している人は、ますます食欲が高ま った人もあります。
夏の炎天下で農作業とか運動をすると陽性過多になり、ご飯等の陽性食が喉を通りません。そのような時にKの多いキュウリ、トマトなどの夏野菜にそうめんと言った陰性食を食べると元気が戻り、食欲も出てきます。インドのような熱いところでは香辛料のカレーで内臓の緊張を緩め食欲を出します。極陽性になっている人は、それと同じことです。
本来は、陰性食を食べると食欲が落ちますが、極陽性になると陰性を入れることにより胃の緊張が緩み活発に働きます。
1.りんご、みかん等の果物、或いは葉菜を中心にした野菜を薄味でたっぷり食べ、満腹感を味わうと共にKを摂り脱塩を同時に図る。
1.寒天、ところてん等カロリーがなく、水分の多い食べ物で満腹感を与える。
1.ある程度量を食べるにしても食事の時間を決め、決められた時間以外には食べないこと。
1.1人で実践するのが困難な時には、食養セミナーに参加しグループで行う。
1.運動法とか呼吸法など自分で努力することにより、その努力をムダにしないために食べるのを我慢する気持ちにさせる意識改革のキッカケを作る。
1.趣味、仕事に没頭し暇な時間を出来るだけ少なくする。
1.食べること以外に満足感、快感、達成感を見つける。
図るだけ健康法、体重とか血圧を毎日はかり、グラフにつける。右下がりの効果に満足感を味合う。体重を量るときは100g単位まで量れるはかりを用意すると良い。下に言い訳を書く欄を儲 ける。たとえば誕生日、同窓会等。
毎食の食事を写真に撮り残す。備考欄に体調等記入する。何をどの程度食べた時の体調かを判定し、反省の記録を残し、快調な時の満足感を記憶する。
1枚のテーブル布巾の上に主食、主菜、副菜、汁物を並べ主食、副食と順番に食べ、主食がなくなったら、残った食べ物は残す。
- 逞しい男、魅力ある女になるには
- 老化予防
- 老化とは、老化物質AGEとは
- 冷え性、低体温は陰性か
- 腹水、むくみの原因
- 普段よくある症状の原因と治し方
- 病気にならない生き方
- 発熱の泣き笑い
- 発生学
- 麦製品がナゼ必要か
- 梅雨にそなえた病気予防対策
- 梅雨から盛夏にかけての穀菜食
- 排泄物による体調診断
- 妊娠と出産
- 体質別入浴法
- 肉卵乳製品の排毒法
- 動脈硬化はナゼ起きるか
- 天災から身を守るには
- 低体温は陰性か
- 痛みの正体とは
- 男女の食事の違い
- 動物性蛋白と植物性蛋白の差異
- 大小便から知る体調
- 体質改善はどこまで出来るか
- 多剤耐性菌に勝つには
- 痩せは陰性
- 姓名学のナゾ
- 人工授精について、その功罪とは
- 心身改造の秘訣
- 食欲コントロール法
- 正食入門
- 糖尿病
- 食物の陰陽の見分け方
- 食中毒の予防対策
- 食べ合わせ
- 症状の陰陽の見分け方
- 症状の陰陽がハッキリ分からない時の対処法
- 少食少飲法(半断食)
- 主食(玄米など)が入らない
- 自律神経の陰陽
- 子供の骨がナゼ弱くなったか
- 砂糖
- 穀菜食はナゼ必要か
- 香辛料、薬味の使い方
- 口はナゼ渇くか
- 古塩の抜き方
- 玄米を食べると元気になれるか
- 健康、不健康の見分け方
- 恐怖心と不安感
- 魚介類の排毒法
- 記憶力と判断力を高める
- 気候風土と四季の食生活
- 甘い物、動物性物食べたくなった時
- 汗の役割、健康な汗、非健康な汗
- 学校給食
- 家庭で宿便を抜くには
- 夏の病気・症状・予防
- 運動と呼吸法
- 陰陽五行説
- 医学の壁
- 胃の病気
- リハビリ
- ヨーロッパの穀菜食事情
- ミルク育ちは正常?
- ホルモンの働き
- ガンの原因と予防対策
- ガンの原因と治し方
- インフルエンザの予防対策
- アルコール依存症はナゼ起きるか
- ストレス