ヨーロッパの穀菜食事情
○ エコノミークラス症候群
乗り物の座席などに長時間座っているために下肢が圧迫されてうっ血状態となり、血栓が生じる状態を「深部静脈血栓症」、その血栓が肺に詰まってしまうことを「肺塞栓症」と言います。この2つを合わせて「旅行者血栓症」と言います。
旅行者血栓症は、従来「エコノミークラス症候群」とも呼ばれていました。ですので「飛行機でのみ起こる症状」だと思われるかも知れません。しかし、実は旅行者血栓症は、飛行機だけではなく、列車旅行など、長時間座席に座って移動する時や、オフィスでのデスクワーク、長時間の会議、劇場・映画館などでも起こると考えられます。特に、空調設備の整ったオフィス環境はきわめて航空機内に類似した環境と言えます。旅行者血栓症とは何か、その原因をしっかり理解し、賢明に対処することが大切です。
大塚製薬では、旅行者血栓症と水分補給の関係を研究するために、航空機をチャーターし、ボランティアスタッフ40名にアメリカまで搭乗してもらう実験を行いました。実験では、被験者を「イオン飲料摂取群」と「ミネラルウォーター摂取群」に20名ずつ分け、9時間のフライト中、どちらも同じ量を同じタイミングで飲んでもらいました。
実験の結果、血液粘度の観点から航空機搭乗時のような状況下での水分補給には、ミネラルウォーターよりもイオン飲料の方が適していることがわかりました。
・血栓症の危険因子
1.血液凝固性が亢進した状態:妊娠・出産後、経口避妊薬を服用、先天性凝固異常症、がんなどの悪性疾患。
1.血流の停滞した状態:長時間座位。下肢の静脈瘤。
1.血管の壁に障害がある場合:動脈硬化、糖尿病、高脂血症、高血圧症、手術・骨折直後の方。経口ピルを飲んでいる方。
・ 症状
1.軽い場合は、片側の足のむくみや痛みがあります。
この症状はすぐに分かることもあれば、時間が経って分かる場合もあります。
1.重症例では足にできた血の固まりが肺に詰まり、息が苦しくなり、胸の痛みを訴えて失神することがあります。
・ 症状がでる時期
機内、空港、そして旅行後1週間以内に起こります。
足のむくみはわかりにくいのですが、片足の膝の裏あたりが腫れて痛いというのが他の痛みとの違いです。
・ 予防対策
1.2~3時間に1回は、少し離れたトイレまで歩き、軽く屈伸運動をする。
座ったままシートベルトを緩めて、足をこまめに動かす。
1時間に1回は3~5分くらい、かかとの上下運動をする。
1.水分を適度に取ること。1時間にコップ半分くらいの水やジュースで水分補給すると良い。
1.アルコールやコーヒーは利尿作用があり、脱水症状の原因にもなります。
1.きつめの服を避け、ゆったりした服装でリラックスする。血行が悪くなるので、窮屈な姿勢をとったり、足を組んだりしないように気をつける。
1.不自然な姿勢で寝込まないよう、睡眠薬は控えてください。
・ コラム 医師の立場から
いわゆるエコノミークラス症候群にかかり、足の腫れや痛みがでると、たいていの方は整形外科にかかります。
長時間飛行機に乗った後、片足に腫れや、痛みがでたら、すぐに血管外科や循環器科に行くことが重要です。
○ 時差ボケ
時差ぼけは、数時間以上の時差がある地域間を飛行機で短時間に移動した際に起こる、心身の不調状態を言う。正確には時差症候群または非同期症候群と呼ぶ。
・原理:人間の身体は外的刺激(光の明暗、社会的な刺激)により生活リズムを刻んでいるが、旅行・出張などによる長距離移動を短時間に行った際、周囲で発生している外因性リズムと身体に刻まれている生活リズム(内因性リズム)に同期のずれが生じる。この同期のずれが修正されるまでの期間、身体に発生する不調状態を総じて「時差ぼけ」と呼ぶ。
時差ぼけが解消されるまでの期間(同期のずれが修正されるまでの期間)は個人差・地域差があり、一般的に年齢が若く、体力のある者の方が解消までの期間は短い。地域差としては、東へ移動した場合よりも西へ移動した場合の方が解消までの期間が短い。
・主な症状:
睡眠障害: 約1週間で解消されるのが一般的。
胃腸障害
昼夜逆転生活
疲労による集中力・判断力の低下
頭痛
・時差ぼけを和らげる6つの方法
大陸間移動は当然時差ぼけを伴うので、非常につらいものがあります。今日から欧州に向かうのですが、着いたらすぐにハードなスケジュールが待っているので、コンディションはなるべく高めておきたいところです。
1.水分補給を欠かさない
機内の湿度は時として 15% 程度まで下がりますが、これは砂漠に匹敵する低さです。水分補給をしないと疲れがたまりやすく、時差ぼけの症状がきつくなるそうです。
1.アルコールやカフェインなど、利尿作用のある飲み物は控えた方が無難です。1.タイミング良く眠る
日本からアメリカに行く場合は体内時間を8時間程度早める必要があり、ロンドン方面なら遅らせる必要があります。体内時計を変える一番の方法は睡眠。1.浴びる光の量の調節、機内にいるうちから到着地時間を意識した睡眠と、アイマスクなどを使った光量調節をするといいでしょう。
1.食事のタイミングを新しい時間帯にむけて調整しておく
軽食をとるだけでも胃腸が新しい時間帯に向けて調整を始めてくれます。
1.適度に機内を動き回る: 現地時間が日中の間は、時折動いて体を目覚めさせておくと良いでしょう。これはエコノミークラス症候群予防にもなりますので、一石二鳥です。
○ 軟水と硬水
軟水か硬水かを決めるのは“硬度”です。硬度とは水のなかに含まれるカルシウムとマグネシウムの合計量を数値化したもので、この数値が高いものを硬水、低いものを軟水と呼びます。わかりやすく言えば、カルシウムとマグネシウムがたくさん入っている水が硬水です。
・軟水
軟水は、カルシウムやマグネシウムのイオン含有量が少ない水。工業用水にむき、飲用、炊飯にも適す。日本では、カルシウムとマグネシウムの量がリットル当たり177mg(硬度178)以下の水のことを言う。
軟水は金属石けん(石けんカス)が出来にくい。また、硬度60の水と硬度1の水では、石けんを溶かす能力に2倍の差がある。飲んだときまろやかな感じなのが特徴。日本の水は外国に比べて、硬度が低いとされている。また、一般的に和食やコーヒー、お茶などの用途には軟水がよいとされている。
日本の水道水は、硬度80前後で軟水と言われている。
酒造:軟水を用いて日本酒を醸造すると比較的まろやかな甘口の酒(女酒)が、硬水を用いるときりりとしまった辛口の酒(男酒)ができるとされる。]
その水が硬水であるか軟水であるかは、ミネラルウォーターを使い分ける上で、大きな目安となります。
・硬水と軟水:理化学辞典では
軟水:硬度0から178未満
中間の水:178以上357未満
硬水:357以上
近年では便宜的に、硬度が100未満のものを軟水、100以上を硬水と呼ぶ。最近は輸入のミネラルウォーターが増え、さまざまな硬度の水が販売されるようになってきたので、同じ硬水でも硬度100~300程度のものを中硬水、300以上を硬水と呼んで区別するようになりました。
・ミネラルウォーターの用途にも大きく影響します。
硬度100未満の軟水:炊飯、和風だし、日本料理全般、緑茶に適しています。
硬水で炊飯をするとごはんがパサパサになったり、緑茶の味や香りが十分に引き出せなかったりします。
硬度100~300の中硬水:洋風だし、煮物や鍋物をするのに向いています。
硬度300以上の硬水:スポーツ後のミネラル補給や妊産婦のカルシウム補給、そして便秘解消やダイエットにも役立ちます。
○ 旅行記
・空港、駅。ホテルも薄暗い。
・気温が高いけれど湿度が低いから汗は少ない。
・ロッテルダムで一番広いBIO店。
・レストランのメニューには煮物が少ない。
・大西さん、ルネさんの温かい対応に心打たれる。
- 逞しい男、魅力ある女になるには
- 老化予防
- 老化とは、老化物質AGEとは
- 冷え性、低体温は陰性か
- 腹水、むくみの原因
- 普段よくある症状の原因と治し方
- 病気にならない生き方
- 発熱の泣き笑い
- 発生学
- 麦製品がナゼ必要か
- 梅雨にそなえた病気予防対策
- 梅雨から盛夏にかけての穀菜食
- 排泄物による体調診断
- 妊娠と出産
- 体質別入浴法
- 肉卵乳製品の排毒法
- 動脈硬化はナゼ起きるか
- 天災から身を守るには
- 低体温は陰性か
- 痛みの正体とは
- 男女の食事の違い
- 動物性蛋白と植物性蛋白の差異
- 大小便から知る体調
- 体質改善はどこまで出来るか
- 多剤耐性菌に勝つには
- 痩せは陰性
- 姓名学のナゾ
- 人工授精について、その功罪とは
- 心身改造の秘訣
- 食欲コントロール法
- 正食入門
- 糖尿病
- 食物の陰陽の見分け方
- 食中毒の予防対策
- 食べ合わせ
- 症状の陰陽の見分け方
- 症状の陰陽がハッキリ分からない時の対処法
- 少食少飲法(半断食)
- 主食(玄米など)が入らない
- 自律神経の陰陽
- 子供の骨がナゼ弱くなったか
- 砂糖
- 穀菜食はナゼ必要か
- 香辛料、薬味の使い方
- 口はナゼ渇くか
- 古塩の抜き方
- 玄米を食べると元気になれるか
- 健康、不健康の見分け方
- 恐怖心と不安感
- 魚介類の排毒法
- 記憶力と判断力を高める
- 気候風土と四季の食生活
- 甘い物、動物性物食べたくなった時
- 汗の役割、健康な汗、非健康な汗
- 学校給食
- 家庭で宿便を抜くには
- 夏の病気・症状・予防
- 運動と呼吸法
- 陰陽五行説
- 医学の壁
- 胃の病気
- リハビリ
- ヨーロッパの穀菜食事情
- ミルク育ちは正常?
- ホルモンの働き
- ガンの原因と予防対策
- ガンの原因と治し方
- インフルエンザの予防対策
- アルコール依存症はナゼ起きるか
- ストレス