養生医学

動物性蛋白と植物性蛋白の差異

2017年01月06日

 

     蛋 白 質 の 功 罪

 

 人間だけでなく動物の細胞は確かに蛋白質から出来ています。従って蛋白質が三大栄養素の一つであることは理解できます。

 とは言え人間に動物性蛋白が必要でしょうか。穀物にも蛋白質、脂肪が入っているし、日本人は大豆を原料にした味噌、醤油を毎日摂ってきました。そこへ時々豆腐、納豆、油揚げ、荒野豆腐、ゆばなどを摂ってきました。昔の修行僧などは精進料理により文武両道でした。

 動物性食品としては煮干し、じゃこ、鰹節を出しに少し使い、時折干物を食べていました。盆・正月、政にはさしみ、焼き魚なども多少は摂っていました。

 要するに栄養として摂ると言うより、年数回の楽しみとして食べていました。

 

 もう一つ、動物には体内で蛋白質、脂肪、カルシュームなどを合成する能力を持っています。

 人間固有の蛋白質は、澱粉から出来た蛋白質が最高です。

 戦前の日本、世界の長寿地帯(コーカサス、ビルカバンバ)などは素朴な食事で体力はありました。

 肉食民族が機械文明を発展させ利便性を追求したが、体力は落ちてきました。その意味で必ずしも幸福になったとは言えません。

 うさぎ、馬、コアラなども蛋白質、カルシュームの多い食べ物は食べていません。それでも骨格はしっかりしています。

 

○ 動物性蛋白と植物性蛋白の差異

  一言で言えば、動物性蛋白は加熱すると固くなり、植物性蛋白は柔らかくなります。言い換えれば動物性蛋白にはNaが多く含まれ、植物性蛋白にはNaが少ない。

  植物性食品の中のNa、Caはイオン化Na、イオン化Caといって水に溶けるけれど動物性の Na,Caは非イオン化で水に溶けません。従って全身の組織細胞、骨などに沈着し老化の原因と なります。踵とか足の小趾側の皮膚が硬くなるのは動物性蛋白の蓄積であり、脊柱の椎骨にカルシュームの沈着、或いは最近では血管内にカルシュームの沈着で骨のような状態になるのも動物性の非イオン化Caが原因です。

  子供達の筋肉、皮膚、骨などに弾力が乏しく固くなっています。直立して手が床に着かない子供 が多く、ちょっと転んだだけで骨折するのを見れば理解できます。

  もう一つ、動物性食品には脂肪も多く含まれています。それだけに酸化も激しくなり血液を汚し、諸種の生活習慣病の原因にもなります。

 

○ 動脈硬化の原因

 加齢、生活習慣、高脂血症(脂質異常)、糖尿病、

 高血圧、肥満、喫煙、内臓脂肪の蓄積。

 食養:動物性食品と砂糖などの陰性食品の摂りすぎと運動不足。

    動物性蛋白の中のNaで血管壁を硬くする。

    蛋白質は陰性だから血管壁(中膜)が膨らみ分厚くなり、塩気で血管全体は縮むから、血管内は狭くなる。

    コレステロール、中性脂肪でプラーグが出来血管内がなおさら狭くなる。

    血管内が狭くなるから血圧が上がる。