多剤耐性菌に勝つには
4月初めに人気お笑いコンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかさんが肺結核で入院し、スタッフとかコンサートに参加した人で「体調の悪い人は保健所で検査を受けるように」と呼びかけていました。
昔は青白い顔で陰性な結核で若年層に多かったけれど、最近では血色が良く、陽性な結核で老年に多く見られます。
耐性菌だけでなく、菌が絶えず変異しています。
最近では、肺結核だけでなく、肺炎、インフルエンザ、鳥インフルエンザなど多くの病気の細菌、ウイルスの耐性菌が現れています。
メキシコにおいて豚インフルエンザで多数の感染者、死亡者が出て世界中が戦々恐々としています。
正しい食生活をしている立場で見れば哀れな人達と思えます。
普段軽い病気にも種々の抗生物質を気軽に使用するため一部の細菌、ウイルスが多剤耐性菌となって生き残ります。その耐性菌は、以前の細菌、ウイルスよりも大幅に強くなり、今までの抗生物質では効き目が無くなります。
この冬のインフルエンザの多くは「タミフルが効かない」とマスコミで騒いでいました。肺炎、結核などの多剤耐性菌も今までの抗生物質では効き目がありません。
細菌感染は家庭内でも外でも病院でも発生します。とりわけ病院は、多種類の抗生剤を使用し、しかも抵抗力の弱った患者(動物)が多いことから、薬剤耐性菌が蔓延する危険性が高くなります。
細菌は患者(動物)と医療従事者間で接触しながら広がります。耐性菌が院内で蔓延した状態が院内感染症として問題視されます。
院内感染は医療現場ではいつでも起こりえる事態で、その対策は極めて重要です。
無用な感染症を広げないために、治療環境の整備と医療者自身の手洗い消毒などの励行が必要です。
また、菌を耐性化させないために、あるいは耐性菌を早期に発見して治療できるように、適時の細菌培養と適切な抗生剤選択が必要です。実際には経験から抗生剤を選択することもありますが、根拠なく漫然と使用することは避けるべきです。
抗生剤使用で感染が治らない時は、耐性菌の存在を考慮し、培養検査を実施します。
抗生剤が無効な耐性菌による全身感染症(肺炎や敗血症など)は致死的になります。
また、耐性菌に効果的な抗生剤はあっても、病院がその薬剤を揃えているとは限りません。院内感染のリスクを無視する病院では万一耐性菌が出たら治療は不可能です。
あるいは耐性菌が出現してから考えるといっても、予備知識や使用方法を知らなければ効果的に投与できません。
抗生剤は決して万能薬ではありません。抗生剤を投与すれば感染症が解決できるという安易な考え方は危険です。
食養の立場では、一つ一つの病原菌、ウイルスに効く薬を開発するには膨大な時間と経費がかさみます。たとえ開発されても細瑾、ウイルスが変形すれば効き目は期待できません。
それよりも正しい食生活でキレイな濃い血液を作り、細瑾、ウイルスが浸入しても繁殖できない健康な体にすることが最大の防御です。
この方法であれば経費が大幅に安くなるだけでなく、薬代、予防接種の費用などの医療機関へ支払う必要もなくなり、多くの人が心身共に健康になれば健康保険料も安くなります。その費用を文化、余暇のために回せば楽しい人生をすごすことが出来ます。
厚生労働省では2000年10月より「院内感染対策サーベイランス事業」を開始し、情報の収集、分析、還元を行っています。
問題とされる代表的な耐性菌
○ ブドウ球菌
ブドウ球菌は強毒菌で感染巣の壊死や膿瘍、さらには全身散布病巣を作りやすい性質があります。ペニシリン系やセフェム系抗生剤の多用により、ブドウ球菌は薬剤に抵抗性の構造遺伝子を持つようになり耐性化します。
・MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
1980年代より世界的に出現し、現在もっとも頻度の高い耐性菌で社会問題になっています。
ブドウ球菌感染は毒性が強く、MRSAの病原性は一般のブドウ球菌MSSA(メチシリン感受性ブドウ球菌)と同じで、肺炎、敗血症、創感染症などを引き起こし重篤化します。ブドウ球菌は特有の毒素を有し、ショック状態を容易に起こします。
MRSAに対しては、たとえ感受性があってもβ-ラクタム剤は使用できません。使用によって容易に高度耐性化し、早晩無効になるからです。
・MRSE (メチシリン耐性表皮ブドウ球菌)
毒性はMRSAよりも少ないのですが、カテーテルなどの異物時の院内感染として重要です。
※ MRSAとMRSE対策:ブドウ球菌は接触によって感染するため接触予防策が大切です。最も重要なのは手洗いで、1処置1手洗いが基本です。流水や石けん手洗いよりはアルコールを用いた手洗いがもっとも有効とされます。
○ 腸球菌属
腸球菌はグラム陽性の連鎖球菌で常在菌です。病原性は強くありません。腸球菌属は16種類です。・VRE(バンコマイシン耐性腸球菌 )
MRSA感染症に対するバンコマイシン頻用の結果、1990年代から上記VREが出現してきました。
対策:腸球菌も接触感染であり、乾燥環境表面では7日~4ヶ月間生存可能です。また医療従事者の汚染された手では最長60分間培養可能です。従ってMRSAと同様に厳格な手洗いと隔離対策が必要です。
○ 肺炎球菌
肺炎球菌はグラム陽性双球菌で毒性は比較的強力です。
・PRSP(ペニシリン耐性肺炎球菌)
PRSPは形質転換というメカニズムで耐性化します。すなわち、常在菌の連鎖球菌などのDNAを肺炎球菌が細胞内に取り込み、菌にとって好都合の部分だけを自己DNAと相互組み替えして耐性能力を獲得します。
それまで効果のあったペニシリン系、セフェム系抗生剤を使用し続けると、感受性のある肺炎球菌のみが死滅し、PRSPのみが繁殖して重症化します。
対策:PRSPには、その他の感受性のある抗生剤があるので、適切な抗生剤変更で除菌可能です。
注射;セフォタキシム、セフトリアキソン、カルバペネム、バンコマイシン。経口;レボフロキサシン、アモキシシリン大量。
インフルエンザ菌は、ペニシリナーゼ産性タイプと、L型(細胞壁がない状態で生存するため細胞壁合成阻害剤無効)がありますが、近年はペニシリナーゼ産性タイプが増加しています。
対策:PRSP同様で感受性を持つ抗生剤への変更で対処が可能です。
○ グラム陰性桿菌
○ MDR(多剤耐性緑膿菌)
緑膿菌はブドウ糖非発酵のグラム陰性桿菌で、自然界の水のある環境ではどこでも発育します。
本来緑膿菌の病原性は弱く、病気のために感染になりやすい状態で感染症を引き起こす日和見(ひよりみ)感染とされます。
対策:緑膿菌も接触感染でMRSAと同様の対策が必要です。
特に水の存在下で繁殖するため床や壁などを乾燥させることが必要です。
感染症は、細菌と患者(動物)との永遠の闘いです。治療者は抗生剤という武器を備えて細菌を制御する役目を課せられています。
臨床症状から感染症を疑った場合は、グラム染色検査や培養提出によって細菌を決定し、最も効果的な抗生剤を使用するという合理的な治療が必要です。そして即座に培養検査をオーダーするためには、常日頃から意識して習慣化しておくことが肝要です。
○ ワクチンを作る培養液の材料
有精卵、肉汁、牛乳、果汁、砂糖、バターなどを使っています。
上記の培養液の中へバイ菌、ウイルスを入れて培養します。
ワクチンを受けた人の50%以上の人が風邪を引くと言われています。
ワクチンの被害
死亡
脳障害
痴呆症
バイ菌、ウイルスが病気の原因ではありません。
バイ菌、ウイルスが繁殖する環境、血液に問題があります。
濃いキレイな血液であればバイ菌、ウイルスが侵入しても繁殖しません。
免疫力、自然治癒力を高めるには、濃いキレイな血液にすることが絶対条件です。
要するにこの条件を満たすには穀菜食の実践に勝るものはありません。
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