養生医学

糖尿病

2017年01月06日

 

○ 糖尿病の分類  1998年にWHOから診断と分類に関する暫定報告

 1.1型糖尿病   インスリン依存型、インスリンが出ない。

          5%以下、子供に多い、自分で注射。

 1.2型糖尿病    インスリン非依存型、美食と運動不足、90%。

 1.妊娠糖尿病

 厚生労働省の実態調査によると糖尿病患者は予備軍も含め:約18%(6人に1人)にものぼります。

 

○ 糖尿病性腎症

  1998年の1年間におよそ1万人の糖尿病患者が透析療法を導入されています。この数は慢性腎炎の透析導入患者数とほぼ同じ数です。

  糖尿病は生活習慣病と云われ、糖尿病が原因で起こる腎臓病が増加し、以前は腎臓病で死亡する人が多かったが、最近では透析治療で救われるようになったので、糖尿病性腎症の透析患者が急増しています。

  60歳以上の高齢者が多く、神経や眼の合併症をもっています。そのために糖尿病性腎症の透析療法の予後は慢性腎炎から透析を導入された例に比べてきわめて悪く、大きな問題になっています。

 

○ 症 状  

  空腹時の血糖値 110以下、食後の血糖値 140以下が正常。

  糖尿病になってから5年以上たったころから、血糖値のコントロールの悪い症例では、ごくわずかの蛋白尿が生じることがあります。これが糖尿病性腎症の始まりです。

  数年後には、大量の蛋白尿となり、ネフローゼ状態となり、血圧も上昇し、5~10年すると慢性腎不全に移行し、やがて透析療法の導入となります。

  糖尿病の3大合併症は腎症、神経症、網膜症で手足のしびれ、歩行障害、視力障害など様々な障害を同時に生じる例が多くなります。

  血糖値のコントロールが悪く、高血圧が著しい例ほど腎症の進行は速く、数年で末期腎不全となり透析を受ける事が多い。

 

○ 食養の立場で見ると

  昔は、帝王の病気と言って美食の人が罹った病気です。

  澱粉は、口の中のアミラーゼで消化され麦芽糖となり、最終的にはブドウ糖になり、肝臓で蓄えられ、全身に運ばれ、燃焼し、エネルギー、体温の保持として使われます。

    現代人は、大食し、運動不足が加わり、糖の蓄積過剰となり、血液内の糖分が過剰となると、甘い血液は、血管、内臓の粘膜がただれ弱くなり、血管、臓器の諸種の病気を併発します。

 

 ・膵臓は、脂肪の消化酵素と、ランゲルハンス島からインスリンを出します。

   内分泌のインスリン不足が糖尿病です。

   血糖を下げるのはインスリンだけで、血糖を上げるのは、アドレナリン、グルカゴン、成長ホルモンなどがあります。

   インスリンには血液中の糖分を細胞へ届け、糖分を溶かす2つの役割があります。

   美食(動物性蛋白、脂肪の摂りすぎ)で膵臓が破壊され、機能が低下するとインスリンの生成機能が低下するか、停止に近い状態となります。

   お小水が甘酸っぱい臭いになります。

   甘い物を食べ過ぎても、一時的に血糖値が上がるけれど糖尿病とは言えません。

   血糖値が急激に上がったり、高い状態が長く続くと危険です。

   良く噛んでゆっくり食べると血糖値が徐々に上がり、満腹感を感じ、食べ過ぎを防ぐ事が出来ます。

 

○  食養による治し方

  穀菜食を実践し、腎臓、肝臓を治すことが必要です。

  特効食は、ネギのひげ根入小豆南瓜で毎食1/2腕程度食べます。

  インスリンを出すには亜鉛が必要で小豆、湯葉、高野豆腐などに含まれます。

  おめでとう、玄米、黒ごま塩、きんぴら、ひじき蓮根、野菜炒めなど。

   良く噛んでゆっくり食べる(15~20分)と血糖値が徐々に上がり、満腹感を感じ、食べ過ぎを防ぐ事が出来ます。

   運動も大切です。

   世界の三大長寿国、フンザ、ビルカバンバ、コーカサスは。粗食で肥満、糖尿病患者がほとんどありません。

   昏睡、陽性には第一大根湯、陰性には梅醤番茶、陰陽判定がハッキリしないとき薄い梅醤番茶、大根卸入梅醤番茶を用います。

   コーレン飴、水飴を用いる事もあります。

 

○ 糖過剰による症状、合併症

1.血管が弱くなる。毛細血管が破れる、壊疽。

1.末梢神経症、末端のしびれ、麻痺。

1.細菌、ウイルスの侵入が容易となる。

1.糖尿病性昏睡、酸化した血液が脳に入るため。

1.糖尿病性白内障、網膜剥離で失明。

1.心筋梗塞、狭心症、腎炎、脳梗塞、肺炎、肺結核、インポテンツ。

1.院内感染、黄色ブドウ状球菌など。

 

○ 隠れ糖尿病

  自覚症状なし、通常の検査では発見されない糖尿病。

  定期的な健康診断で健康と言われた人、4人に1人が隠れ糖尿病。

   空腹時の血糖値は正常でも、食後に血糖値が糖尿病患者なみの数値まで跳ね上がる人。

    食事後2時間の血糖値を調べます。この値が200mg/dlを超えていれば隠れ糖尿病で、心筋梗塞や脳梗塞の危険が正常の人と比べおよそ3倍。140mg/dlを超えていれば、隠れ糖尿病予備軍と言い、心筋梗塞や脳梗塞の危険はおよそ2倍です。

  隠れ糖尿病の人は、インスリンの量は、普通かやや多い。しかし、出るタイミングが遅くれる。「体質だから治らない」と西洋医学では言っています。

  内臓脂肪の脂肪細胞が、インスリン阻害物質を作ります。

  日本人は、欧米人よりインスリンの量が低く、糖尿病が多いのは、白米を噛まずに大食し、その上、動物性蛋白、砂糖の摂取量が増えているためです。

 

○ 低血糖、低血圧症

  暴力、不登校、キレる。

  体が冷える。

  貧血(鉄分不足)。

  ・原因

  砂糖

  インスタント食品(ビタミンBがない。食品添加物が多い)。

  加工食品(カップラーメン、レトルト食品、冷凍食品)。

    動物性蛋白を摂りすぎ臓器を悪くしている。

 

                     陽性糖尿病

 

 糖尿病は本来、動物性蛋白を多く摂り、カロリー過多で膵臓、肝臓、腎臓の機能を低下させた結果です。それだけに動物性食品、砂糖を含めた陰性食品をカットするだけでは回復することは困難です。

 正しい食養を実践するのは当然ですが、食べ過ぎないこと。運動をして組織細胞の代謝を良くし、自然治癒力を高め、内臓機能を回復させること。

 陽性糖尿病の味つけは、やや薄めにすること。

 糖尿病の特効食は、ネギのひげ根入小豆南瓜です。

 南瓜で腎臓の網の目に付着した動物性蛋白を溶かし。小豆の良質な蛋白を補い、長ネギのひげ根で緩んだ腎臓の網の目を引き締めます。

 

主 食 ・玄米ごはん、小豆入玄米ご飯、赤飯、おめでとう、煮込みうどん、お好み焼き。夏にはひやむぎ、そうめん。1週間程度の断食も良い。

        ・1週間程度の断食も良い。

ごま塩 ・8:2の黒ごま塩で小匙1、或いはパラパラ。

味噌汁 ・豆味噌、麦味噌半々。麦味噌を多くても良い。

出 し ・昆布、干しいたけ。

  具  ・わかめ、玉ねぎ、長ねぎ、ごぼう、人参、油揚げ、南瓜、大根、白菜、もやし、春菊、三ッ葉、えのき、里芋、ジャガ芋、豆腐、とろろ昆布等。

副 食  ・鉄火味噌、油味噌、ねぎ味噌、生姜味噌、ゆず味噌。

    ・金平(ごぼう 5、レンコン 3、人参 2)、ごぼうの丸煮。

        ・ひじき蓮根、ひじきこんにゃく。

        ・昆布の佃煮、のりの佃煮、焼きのり。

        ・ねぎのひげ根入小豆南瓜。塩味は薄く、毎食1/2椀強を摂ること。

        ・白いんげん豆、うずら豆、季節の青い豆。

        ・切干大根と高野豆腐(又は油揚げ)、切干大根と里芋の煮付け。

        ・野菜の天ぷら(大根卸し付) ごぼう、蓮根、人参、玉ねぎ、長ねぎ、南瓜、のり、よもぎ、しその葉、生しいたけ、きのこ等。

        ・南瓜料理(コロッケ等)、蓮根料理(ボール、ハンバーグ等)、コーフー料理(カツ、串カツ、コーフボール等)。

        ・おでん、味噌煮(ごぼう、れんこん、人参、大根、厚揚げ、がんもどき、こんにゃく、里芋、豆腐等)。

        ・セイタン(油揚げ、生こうふう)と野菜の炒め煮(玉ねぎ、長ねぎ、ごぼう、人参、南瓜、小松菜、大根葉、つみ菜、ぬき菜、春菊、キャベツ、えのき茸、洋野菜。

        ・おひたし、ごま和え(小松菜、大根菜、つみ菜、ぬき菜、春菊等)

        ・温野菜サラダ(キャベツ、きゅうり、レタス等の洋野菜、りんご等)。

     梅酢、レモン汁、果汁等でドレッシングを作る。

        ・梅干、古漬たくあん、白菜漬、即席漬。

飲 物  ・番茶、はと麦茶、ウーロン茶、ヤンノー、タンポポコーヒー等。

手 当 ・第一大根湯、シイタケスープ、果汁、薄い醤油番茶、大根卸入梅醤油番茶等を飲む。

       ・生姜湯シップ、里芋パスター。

 

                     陰性糖尿病

 

 陰性糖尿病と言っても、元々動物性蛋白を多く摂り、カロリー過多で膵臓、肝臓、腎臓の機能を低下させた結果です。糖尿病歴の長い人です。

 小豆にはビタミンCの前駆体があり、体を冷やすことなく、腎臓、膀胱を温めながら利尿させる効能があります。

 糖尿病歴が長いだけに根気よく食養を実践すること。

 味つけは強くする。

 

主 食 ・小豆入玄米ご飯、雑穀(きび、あわ)入玄米ご飯、赤飯、うどん。

ごま塩 ・7:3の黒ごま塩で小匙1杯程度。陰性病はやや塩気を多くする。

     湯茶を要求しない程度の塩分。

味噌汁 ・豆味噌100%か、豆味噌、麦味噌半々。

出 し ・昆布。

  具  ・わかめ、玉ねぎ、長ねぎ、ごぼう、人参、油揚げ、切干大根、南瓜、大根、春菊、三ッ葉、えのき、ゆば、とろろ昆布等。

副 食  ・鉄火味噌、油味噌、陽性な時はねぎ味噌、生姜味噌。

    ・金平(ごぼう 5、レンコン 3、人参 2)、ごぼうの丸煮。

        ・ひじき蓮根、ひじきこんにゃく、ごま豆腐。旨煮、けんちん汁。

        ・昆布の佃煮、のりの佃煮、焼きのり。

        ・ねぎのひげ根、昆布入小豆南瓜。塩味を強く、毎食1/2椀強を摂ること。

        ・白いんげん豆、うずら豆、季節の青い豆。

        ・切干大根と高野豆腐(又は油揚げ)。

        ・野菜の天ぷら(大根卸し付)ごぼう、蓮根、人参、玉ねぎ、長ねぎ、南瓜、のり、よもぎ、しその葉、陽性の時には生しいたけ、きのこ等。

        ・南瓜料理(コロッケ等)、蓮根料理(ボール、ハンバーグ等)、コー フー料理(カツ、串カツ、コーフボール等)。

        ・おでん、味噌煮(ごぼう、れんこん、人参、大根、厚揚げ、がんもどき。こんにゃく等)。

        ・セイタン(油揚げ、生こうふう)と野菜の炒め煮(玉ねぎ、長ねぎ、ごぼう、人参、南瓜、小松菜、大根葉、つみ菜、ぬき菜、キャベツ。

        ・おひたし、ごま和え(小松菜、大根菜、つみ菜、ぬき菜、春菊等)。

        ・梅干、寒漬大根、古漬たくあん、白菜漬、即席漬

飲 物  ・三年番茶、番茶、はと麦茶、ヤンノー、タンポポコーヒー等。

手 当 ・醤油番茶、梅醤番茶、ヤンノー、葛湯等。

        ・生姜湯シップ、里芋パスター。