養生医学

大小便から知る体調

2017年01月06日

 

 体内で不要な物は、肺から炭酸ガス、皮膚から汗・脂、腎臓からお小水、大腸から大便などを排泄しています。

 

○ 大便

 ・色:黄色・茶色が正常。

    焦げ茶色はやや陽性過多。

    黒色は陽性過多。血(炭水化物)が黒くなる。

    赤い色が付着、直腸より下で出血。

    赤茶色は下行結腸当たりの出血。

    赤黒色(水に浮かべると水が赤く染まる)、胃・小腸での出血。

    水溶性血便、疫痢、赤痢、肺結核の鶏鳴の下痢。

     梅干、梅干の黒焼、ドロドロの梅醤番茶。

     高熱の下痢:顔色、手足の温度などを見る。

    緑便は赤ちゃん、不消化の便、緑黄野菜を多く食べた時。

    粘液性緑便、大腸癌・重病の末期。

    白い宿便、一次的に胆汁が出ていなかった。白痢病(下痢)。

     鶏ではニューカッスル病。

 ・形:バナナ状が正常。

    太く短い便はやや陽性過多。

    うさぎの糞のようにコロコロ、陽性過多。

    鉛筆のように細い便、腸の閉まり過ぎか、直腸内に腫れ物がある。

    液状便、陰性食品、水分の摂りすぎ。

    水溶性液状便、下痢便。色が良ければ陽性、悪ければ陰性。

 ・固さ:普通の便は、水分が70%程度。

     形が簡単に崩れない便、排便後紙が汚れないのが正常。

     形が簡単に崩れるやや陰性。

     ドロドロ便、陰性食品の摂りすぎ。

     カチカチ、陽性過多。ハンマーで叩いても割れないことがある。

 ・臭い:無臭、臭いがあっても気にならないのが正常。

     臭い、かなり臭い、消化不良、動物性食品を食べている人。

 ・排便までの時間:1分以内が正常、1~3分、3~10分、10分以上。

 

○ 通じを良くする方法 危ない家庭の医学

 ・1日に水2㍑飲む:食養から見るとお茶は2~3合が適当。

 ・発酵食品を摂る。納豆、ヨーグルト:食養では毎朝の味噌汁が最高。

 ・歩くこと:出来れば坂道を歩く、雑巾がけの掃除が最高。

 ・お腹を「の」の字にマッサージをする。

 ・リラックスする:ストレッチ、スポーツ、音楽など趣味を持つ。

 

 大腸が病気の発信源 カラダのキモチ

  善玉菌が多ければ健康体。

  悪玉菌が多ければ諸種の病気となる。

  食物繊維が必要:オクラ、納豆、めかぶ。

          大腸の有害物質を吸着してくれる。

  便:体からの便り、健康度の絶好のチェックポイント。

  運動:歩いて腸腰筋を鍛えるとお腹の中の新陳代謝、血液循環が良くなる。

  いつもと違う便が出たら要注意。

 

○ 大便

 澱粉は、唾液のアミラーゼで消化され、蛋白は胃酸の中のペプシンで消化され、脂肪は、胆汁と膵臓から出るリパーゼで消化されます。

 繊維は小腸である程度分解され、腸の粘膜を刺激します。

 日本人:メタンガス、臭いがない。

     痔は世界一食物繊維を多く摂り便が太い。

     痔は血液の酸化:アルコール、動物性食品、甘い物。

     S字結腸、直腸で便が停滞:痔、直腸癌。

 アメリカ人:窒素ガス、臭いが強い。

       上行結腸で便が停滞:虫垂炎、大腸癌。

 発酵:善玉菌を作る。植物性食品を摂る。

 腐敗:悪玉菌を作る。肉卵、砂糖を摂る。

 浮く便:陰性食の摂りすぎ。便にガスを多く含む。

 沈む便:陽性食を摂っている人。

 ホクロ:ドロドロの黒血。内臓に何百倍の黒血がある。

     排毒の前には、濃い色の小便・大便が出ている。

 

○ 小便

 使い古しの塩(分子)。水分の汚れ(体内の老廃物)を濾過する。

 動物性蛋白は粒子が大きいから越せない。血液に逆流する。

  尿酸、古塩:この毒素が肝臓に溜まり、痛風となる。

 正常な小便:番茶色で透明、泡が出ないのが正常。

       泡が出るのはガスを含んでいる証拠。

 小便がキレイ:毒素(老廃物)が出ていない。糖尿病。

 鮮血の血尿:目で見えない出血。陰性。

  薄い玄米スープ・ヤンノー・くず湯。

 

○ 小便が出ない

 前立腺肥大、前立腺癌。

 胆汁が入るから大便・小便が黄色になる。

 

○ 尿

  1日 尿量     1~1.5㍑

        固形成分   50~70g

  1回 尿量   300~400㎜㍑

  回数        3~4回

  比重    1.015~1.030

  色     朝ビール色。

 

○ 乏尿 1日に 400㎜㍑以下 腎不全 

 

○ 無尿 1日に 100㎜㍑以下

  血液が入らない 出血、ショック。

  腎臓の働きが悪い お小水が作られない。

  お小水が出て行かない 癌、結核

 

○ 多尿  2.5㍑以上

  水の飲み過ぎ、糖尿病

○ 尿崩症 10㍑以上

      脳下垂体から出る、抗利尿剤ホルモンの低下。

 

○ 頻尿 1日7回以上 ▽

  小豆南瓜、玄米餅、ヤンノー、お年寄りの頻尿に卵油(心臓が弱い)。

  水の飲み過ぎ。

  膀胱炎、腎盂腎炎。

  前立腺肥大(内腺が肥大)、ガンは外腺に出来る。

   前立腺は、精子の運動を活発にする。

   停留睾丸 ▽ 不妊症の原因となる。

   陰嚢水腫 △

  膀胱萎縮(年配に多い)

   手の甲にシミが多い。

   おめでとう、赤飯。

  緊張

 

○ 夜間尿 △

  心不全、ネフローゼ、肝硬変

  膀胱が硬く(膀胱萎縮)、伸びてくれない。

 

○ 排尿痛

  初期  尿道炎 淋病の時は激痛

   尿が尿道を通過している間中の痛みも尿道炎。

  終末時 膀胱炎

  排尿後 膀胱結核

 

○ 血尿

  肉眼で分かる血尿

   尿 1㍑中 1㏄以上の赤血球

  急性腎炎 子供に多い。

   細菌(溶連菌など)、ウイルス。

   扁桃腺炎、カゼを患い、2~3週間後ぐらいに発症する。

   血尿 コーラ色

   血圧が上がる

   浮腫

      食欲低下、頭痛。

   扁桃腺、甲状腺などの病気は、腎臓の働きが悪い。

   感染症

  膀胱炎

  尿路結石

  腎臓癌

  膀胱癌

   無症候性血尿。染料を扱う人に多い。

  膿尿 感染症 白血球が入る。

 ・血尿の箇所の目安 尿を下記の通り採取する

  最初 2/3

  最後 1/3

   両方が赤い 膀胱より上で出血。

   最初に赤い 尿道で出血

   最後に赤い 前立腺の異常

 

○ 蛋白尿

  150㎎以下が正常(0.15g)

  生理的蛋白尿

   運動後、生理後、入浴後、発熱後、起立性蛋白尿。

 

◎ 健康の目安中庸で健康な人

 

 1,1日にお小水は3~4回、50才以上は4~5回、夜間トイレに起きない。

   朝起きた時は透明でビール色、泡が立たない。

 1,大便は1日1回、黄色か、うす茶色でバナナのような太くて長い便。

  1,脈拍は60~70程度。

  1,女性の生理は28~30日周期、4~5日間で終わる。色は紅色。

 1,5分以内に熟睡し、朝、予定の時刻にパット目が褪める。

   睡眠時間は5~6時間。

 1,普段、慣れた仕事をしている程度では疲れない。脈拍は60~70程度。

 

 この条件を常日頃満たしている人は中庸に近いと言えます。中庸を維持出来ていない人は無双原理を理解すると共に正しく食養を実践しないと達成は困難です。この条件に近づけるように自分自身の体質、症状の陰陽を見極めて食養を実践することが大切です

 上記の条件を満たしている人は、農薬、化学肥料、食品添加物の使われていない食品を使い、主食3に対して、よく煮締めた副食は1、野菜炒めとかテンプラのような短時間で調理した副食は2分の1から同量迄で、腹八分の食生活であれば重病にはかかりません。