養生医学

痛みの正体とは

2017年01月06日

 

 痛みは、神経末端の痛覚に外的・科学的に刺激を受け、それを電気信号に変え脳へ伝達して痛みを感じます。

 感覚神経→脊髄→脳の中枢→脊髄→運動神経へ伝達されます。

 人間は骨折、ケガ、火傷、出血、神経痛、ガン、炎症、潰瘍、高血圧など諸種の病気の時に痛みを訴えます。

 熱を伴う痛みと熱のない痛み、痛みの強弱から見ると激痛と鈍痛に分かれます。

 痛みは、身体に危険がせまっていることを知らせる警告信号で。体を守るために大切なシグナルです。

 この痛みは個人差があり、同じ人でもその時々によって感受性は異なります。

 

○ 痛みの正体とは

 朝一番 健康ライフ 8月4日 京都府立医科付属病院 細川登史医師

・痛みの正体

 慢性疼痛:急性疾患の通常の経過、或いは傷が治るまでの妥当な時間を超える痛みを言う。体に不利益な痛み。

      切り傷、歯の痛みなどは数日、骨折1ヶ月程度が通常の痛み。

      急性の痛みから慢性の痛みになる。

      関節リューマチ、ヘルペス、三叉神経痛、脳梗塞の後遺症、心性疼痛など。

 神経障害性疼痛:過敏、しびれ。

   難治性疼痛:痛み止めが効かない痛み。

   長時間正座すると足がしびれ、他人が触れると痛みを強く感じる。

 痛みの正体と言っているが、ナゼ痛みが発生するかには言及していません。

 

※ 食養の立場では下記のように考えています。

・炎症・充血:口内炎、胃カタル、虫垂炎、おでき(化膿)、火傷、かすり傷、関節炎、リューマチ、痛風など。

・物理的刺激:胆石、腎結石、骨折、外傷(トゲ、針などの刺激)。

・出血:胃潰瘍、痔、膀胱炎、脳出血、外傷、骨折、捻挫、筋肉・腱断裂など。

・圧迫:高血圧、腫瘍、脳圧亢進、脊椎間狭窄、椎間板ヘルニア、子宮外妊娠。

・収縮:片頭痛、腰痛、肩こり、こむら返り、産後の子宮の収縮、腸捻転、

   腸重積、筋硬化症。

・酸化物質の刺激:生理痛、成長痛、腰痛、肩こりなど。

 

 痛みの原因にはいろいろありますが、本当の原因は一つです。それは血液の酸化です。キレイな濃い血液があれば炎症を起こさないし、筋肉の痙攣、硬直も起こしません。結石も出来ないし、骨折、ケガなどもしないし、蚊、蜂などに刺される心配もありません。

 

○ 熱のある激痛 

 ・急性腹膜炎、急性虫垂炎、胆石、胆嚢炎、膵臓炎、骨盤腹膜炎、食中毒、

  赤痢、疫痢、腸チフス、

 

○ 熱のない激痛

 ・胃潰瘍、十二指腸潰瘍。

 ・腸閉塞、腸捻転、腸重積

  便秘症で熱がなく急に激痛。

  濃い梅醤番茶、下剤、イチジク浣腸(10分おき)。

  生姜湯シップ、里芋パスター(焼塩で上から温める)。

 ・食中毒の時はごま油の頓服(大匙1杯)。熱の出る事が多い。

  第一大根湯、梅醤番茶など。

 ・子宮外妊娠、卵管破裂。卵巣頸捻転。

 ・淋病、梅毒、卵巣嚢腫(虫垂炎は熱がある)。

 

○ 熱のある鈍痛

  急性肝炎、白血病、子宮内膜炎。

   腎盂腎炎、風邪の後からくる関節炎。

 

○ 熱のない鈍痛

  肝硬変。

  寄生虫(青白い顔色):回虫:よもぎ茶、生玄米を粉状にして食べる。

   果物を食べても、寄生虫が出る。

  子宮内膜炎、尿道炎、膀胱炎。

  慢性頭痛、神経痛、虫歯。

  患部には熱がある:リューマチ、痛風、急性関節炎。

 

○ 慢性頭痛

 命の危険性を伴うことが少ない。

 日本人の4人に1人は頭痛持ちで、約3000万人いると言われている。

 諸種の検査で異常が見つからない。

・緊張型頭痛:側頭筋、後頭筋郡、僧帽筋の緊張で起きる。

      精神的なストレスも原因の一つ。頭全体が締めつける痛み、或いは頭の一部がチクチクする痛みがあります。

        ためしてガッテンでは「緊張型頭痛は、基本的に頭痛薬を飲まなくても、首や肩のこりを解消すると治ります」と伝えていました。

・片頭痛:血管が炎症などで拡張し三叉神経あどを圧迫して起きる。

   片頭痛は、頭の片側が痛むことが多く、時には両側が痛むこともあります。

    動くと痛みが悪化したり、吐き気を伴ったりすることもあります。

    光や音に敏感になることもあります。

・群発頭痛:男性に多く、しかも20~30代に多い。

    目の奥や前頭部の激しい痛みがある。

     多くの場合目の充血、まぶたが下がるなどの症状を伴う。

・機能性頭痛:発熱、CO2(一酸化中毒)、アルコール中毒などでも起こります。

 

○ 慢性頭痛の治し方

  上記の通り慢性頭痛には4つのタイプがありますが、食養の治し方は、頭痛の部位により、飲み物を使い分けます。

  眉間部の頭痛は完全に陰性です。かき氷など冷たい物を食べ過ぎお腹が冷えた時には眉間が痛くなります。冷えと血液中のイオン化Na不足です。

  眉間部以外の頭痛は、大半が動物性蛋白を摂り過ぎ、酸化した血液中の古塩過多による陽性の頭痛です。額の頭痛は、脂肪の蓄積です。

・側頭部の痛みは、肝臓に充血、蛋白が原因の時、第一大根湯、りんご、りんごジュース等。脂が原因の時、干シイタケスープ。

・前頭部の痛みは、大半は脂の摂りすぎだから干シイタケスープ。

・後頭部の痛みは、腎臓に充血だから第一大根湯、野菜スープ、みかん、りんご、みかんジュース、りんごジュース等。

・眉間部の痛みは、陰性食品の摂りすぎ、梅生番茶、醤油番茶、ヤンノー等。眉間の痛みに陰性な飲み物は危険です。

 

○ 歯の痛み

 1.刺激痛:冷たい水や空気に触れたときのしみる痛み。

       むし歯や歯のすり減ったとき、あるいは歯根が歯肉の外に出てきたときに起こります。

 2.自発痛:ひとりでにズキズキ痛む激しい痛み。

       むし歯が歯髄(神経)にまで達して歯髄炎になったとき。

 3.咀嚼痛:歯をかみ合わせたときの浮いた痛み。

       歯根膜炎の症状です。むし歯で歯髄がくさって歯根のさきから骨の中にまで進行したときや、歯槽膿漏が進行して歯の周囲に炎症が起きたときに症状が出ます。

 

○ 排尿時の痛み

 膀胱炎 :頻尿、下腹部不快感

 膀胱結石:血尿

 膀胱癌  :血尿、尿が出にくい

 尿道炎  :尿の濁り、発赤

 前立腺炎:腰痛、尿が出にくい

 前立腺癌:頻尿、尿が出にくい