養生医学

正食入門

2017年01月06日

 

 ◎ 自然食のいろいろ
 
  1,健康強化食品を摂る。
    1,農薬、化学肥料、食品添加物を使っていない食品を食べる。
  1,菜食主義(卵、ミルクは食べる) ベジタリアン。
  1,玄米菜食(小魚は食べる)。
   1,穀菜食(正食)、心身共に健康になる。
    身土不二(気候風土に合わせ、原則として国内産の食物を食べる)。
    一物全体食(原則として皮をむかない)。種は完全食、
    調理による陽性化、塩、油、火を使い調理し、陰性な植物性食品を陽性化して食べる。
    宇宙法則(東洋哲学の陰陽理論)に従い、人として食べるべき食物を食べる。
     赤い血を持つ人は、赤い血を持つ動物を食べない。
     体質、症状に合わせた食生活。
 
 ◎ 正食の歴史
 
    石塚左玄(陸軍薬剤官)明治中期。
    食べ物の中に陰陽を取り入れた。
    Na塩 収縮 陽性。
    K 塩 拡散 陰性。
   戦後農産物を増産させるためにK肥料を大量に使用。
    K肥料により増産できたが、作物が弱くなった。
   Na、Kの調和がとれていれば健康。
   病気、体質、性格も食べ物の調和で左右される。
    植物性食品 陰性 摂りすぎで陽性病になる。
    動物性食品 陽性 摂りすぎで陽性病になる。
   陽性のエネルギーで根が出来る。
   陰性のエネルギーで茎、葉、花が出来る。
   色(空気の輻射で色が見える):△赤茶橙黄白緑青紫▽
 
 ◎ 穀菜食とは
 
 玄米は、穀類の中でも一番中庸だから玄米を食べるのが理想です。しかし、体質によってはうどん、そうめん、ひやむぎ、スパゲティー、マカロニ、お焼き、お好み焼き、天然酵母パン等の麦製品が必要な人もあります。
 玄米が美味しく食べられて、体調が良い人は中庸に近い体質です。美味しく食べられても、玄米を食べることにより体が重くなり、筋肉が硬直し背中、腰等の痛みが出る人、夜中にトイレに起きる人は麦製品とか白い野菜が必要です。時としては豆腐、じゃがいも、香辛料等が必要なこともあります。
 穀菜食の実践が長く、お小水の回数が3~4回で便秘の人は、陽性過多の便秘です。このような人は、玄米を少なくし、うどん等の麦製品を多くしたり、白い野菜を多くする。
 陽性になりたい時には日本そば、きび、あわ、ひえ等を食べて下さい。但し、中庸が健康であり、陽性過多も異常です。特に夜中に痛みが出たり、熱の出る人、夜トイレに起きたりする人は陽性過多だから日本そば等は必要ありません。
 
 ◎ 穀菜食の目的
 
  ・心身健康:自由で幸福な人生を送るため。
  ・肉体が健康なら心も健全。健全な肉体に健全な精神が宿る。
  ・心身健康なら長寿も可能です。
  ・動物性蛋白過多:精神病、肉腫、心臓病等陽性病。
  ・陰性食品過多 :砂糖、果物、果汁、生野菜、青汁、酢の物、香辛料など。
           脳軟化、心臓肥大、ガン等陰性病。
  ・永遠に変わらないのは宇宙法則。
 
 ◎ 健康の目安(中庸で健康な人)
 
 1,1日にお小水は3~4回、50才以上は4~5回、夜間トイレに起きない。
   朝起きた時は透明でビール色、泡が立たない。
 1,大便は1日1回、黄色か、うす茶色でバナナのような太くて長い便。
  1,脈拍は60~70程度。
  1,女性の生理は28~30日周期、4~5日間で終わる。色は紅色。
 1,5分以内に熟睡し、朝、予定の時刻にパット目が褪め、睡眠時間は5~6時間。
 1,普段、慣れた仕事をしている程度では疲れない。
 
  この条件を常日頃満たしている人は中庸に近いと言えます。中庸を維持出来ていない人は無双原理を理解すると共に正しく食養を実践しないと達成は困難です。この条件に近づけるように自分自身の体質、症状の陰陽を見極めて食養を実践することが大切です。
  上記の条件を満たしている人は、農薬、化学肥料、食品添加物の使われていない食品を使い、主食3に対して、よく煮締めた副食は1、野菜炒めとかテンプラのような短時間で調理した副食は2分の1から同量迄で、腹八分の食生活であれば重病にはかかりません。
 
  たとえ動物性食品を食べるにしても副食の中の3分の1程度で1ヶ月に1~2回程度であれば大きな病気はありません。
  但し、動物性食品は必要ありません。特に頭脳労働で勝負したい人は食べないこと。
  病気で食養生中の人は厳禁です。
 
○ 桜沢 如一先生の諺
 1,台所は生命の薬局、主婦は薬局長
 1,原理なき技術は危険、技術なき理論は無用
 
 ◎ 人間は穀菜食動物
 
 歯の形から見ると穀類を中心に少しの野菜、海藻を食べるのに適している。
  臼歯 20本 穀類をすりつぶすのに適している。
  門歯  8本 草を切るのに向いている。
  犬歯  4本 肉、果物をかじるのに適している。
 口の中の唾液はデンプンを消化するアミラーゼを多く含む。
 
 ◎ 玄米の効用(玄米は生きている)
 
 玄米はナゼ体に良いかと言えば次の通りです。
1.生きている。生命力がある。
  玄米は蒔けば芽が出て根、茎、葉が出て最後に実がなる。
1.最高の一物全体食である。
  玄米を食べれば根、茎、葉のすべてを食べることになる。
  米偏に康と書くと糠。米偏に白と書くと粕です。
1.必須アミノ酸を多く含んでいる。
  不足するアミノ酸は胡麻の中に含まれている。だから玄米ごはんに胡麻塩をかける。
1.デンプンだけでなくタンパク質、脂肪、ミネラル、繊維も多く含み栄養のバランスが、
  人間に合っている。だから、玄米を食べていればおかずは少なくても大丈夫。
1.化学物質を吸収するフィチン酸が外皮に含まれている。
  白米にはこれが含まれていない。
1.外皮(繊維が多い)が腸を刺激して通じが良くなるから便秘が解消する。
  白米には繊維がないから腸の動きが悪くなり便秘が多くなる。
 ・麦には必須アミノ酸のリジンが不足する。
 ・白米も必須アミノ酸が不足です。
 ・澱粉は中庸に近い陽性です。  
 
 ◎ 玄米を良く噛むこと
 
   澱粉は胃でほとんど消化されません。従って良く噛み唾液を充分に混ぜ、アミラーゼにより澱粉を葡萄糖に変えることが大事です。少なくとも病気を治す時には1口毎に箸を下に置き100回以上噛むこと。良く噛むことにより澱粉が赤い血液になります。
   穀類を良く噛まずに食べると消化不充分で食べた物が発酵しガスが出来、血液を酸化させ、すべての病気につながります。
  良く噛めば唾液が充分に混ざり少食で満腹感が得られます。大食の人は良く噛んでいない証拠。
  血糖値が下がると空腹感を感じ、血糖値が上がると空腹感が治まり満足します。
  食事を始めて血糖値が上がり始めるまでには約15~20分を要します。だから早食いの人は満腹を感じる前に食べ過ぎます。
 
 ◎ 咀嚼の効用
 
   食べ物を細かく砕く。
   唾液を出し、アミラーゼにより澱粉を消化します。
   若返りホルモンのバロチンを出す。
   脳の血液循環が良くなる。
   歯、歯茎を丈夫にする。
   殺菌作用。虫歯も予防する。
 
○ 桜沢 如一先生の病気の治らない3条件を裏返せば次の通りです。
 
1.無双原理(宇宙法則)を理解すること。
1.正確に食養を実行する。食べ物だけでなく、運動も入ります。
  正しい食べ物を食べ、キレイな血液を造ったら、その血液を患部に早く届けることが必要。
  血液循環を良くするには運動か、雑巾を使って家の掃除をする。
1,大きな夢を持ち、前向きな姿勢で生きること。
  夢を描くだけでなく、前向きな行動をとることが必要です。空想ではダメ。
 
 ガン等の重病人の時には、家族の理解と協力が不可欠です。家族が無双原理を勉強し、病人と同じように食養を実践すること。体質が違うからまったく同じメニューでなくても良い。
 陰陽を問わずガンの時には家族が1日中病人に付き添って生姜湯シップ、里芋パスター、青菜パスター等の手当をこまめにすることが必要です。
 病人のみの食養実践の時、病人が上記の手当てを自分自身で行う時には効果が大幅に下がり、治癒率も当然大幅にダウンします。従って治る病気も治らずに命を落とすことがあります。
 
 それだけに普段から食養を実践し大きな病気にならないように体調を整えておくことが懸命です。時に食べ過ぎたり、脱線しても常日頃食養を実践すれば大きな病気にはなりません。
 但し、病気療養中は脱線は許されません。特にガン等の重病の方は体調を回復して3~5年は脱線することなくまじめに食養を実践すること。重病を克服して社会復帰し1~2年程度で命を落としている人が多いから注意して下さい。
 
 ◎ 健全な肉体に健全な精神が宿る
 
 ・草食動物 種族で団体行動をする。
 ・肉食動物 子供が育つと一匹オオカミ。
       動物界の種族争いでは相手を殺さない。
       人間も動物性食品過多で各家族化が進む。
 
 ◎ ご飯の食べ方  新食養療法 P118より
 
 大人普通1日1~2合まで、重労働でも玄米なら3合で充分。
 1口2匁(80粒)カナラズ50遍以上噛む。
 オサイ1箸、ご飯三口。
 肉、魚、玉子、鳥は別に食わねばならないものではない。
 病気を治すためにはケッシテとるな。
 むしろ日本内地では害がある。ことに、牛馬豚鳥肉、玉子はとらない。
 ただし嗜好品として希にとるのはかまわない。
 カナラズ三倍のヤサイをそえること。
 
 病は、すべて食物の食い違い。陰陽の不調和、自然の法則を破ったバツであるから、正食新生活さえすればミナ治る。
 実は食養実行者には本書は全く不必要なのである。